赤レンガ倉庫の今を楽しむ Brick Journal

ヨコハマトリエンナーレ2017 島と星座とガラパゴス

「接続」と「孤立」をテーマに、世界のいまを考える
いま、世界はグローバル化が急速に進む一方で、紛争や難民・移民の問題、英国のEU 離脱、ポピュリズムの台頭などにより大きく揺れています。
本トリエンナーレでは、「接続」と「孤立」をテーマに、こうした相反する価値観が複雑に絡み合う世界の状況について考えます。 タイトルの「島」「星座」「ガラパゴス」は、接続や孤立、想像力や創造力、独自性や多様性などを表すキーワードです。これらを手掛かりに、人間の勇気と想像力や創造力がどのような可能性を拓くことができるのか。開港の地・横浜から新たな視点を発信します。

クリスチャン・ヤンコフスキー「重量級の歴史」

作家名:クリスチャン・ヤンコフスキー/Christian JANKOWSKI
(1968年ゲッティンゲン(ドイツ)生まれ/ベルリン(同)在住)
身体と公共彫刻の関係性について言及する三部作を出品。重量挙げのポーランド代表チームの現役選手が、ワルシャワ市内の歴史的人物の彫像を持ち上げようとする「重量級の歴史」、スイスの体育大学の学生が公共彫刻を使って、体操のナショナル・チームのトレーナーによって考案されたプログラムで身体訓練をする「アーティスティック・ジムナスティック」。そして、横浜の公共彫刻の気の流れをよくするため、マッサージ師が診断を行う新作を通じて、ある時代の象徴でありながら、歴史と分断したかにみえる公共彫刻を、現代の文脈においてとらえ直そうと試みる。

画像クレジット:クリスチャン・ヤンコフスキー
《重量級の歴史》2013

Photographer: Szymon Rogynski
Courtesy: the artist, Lisson Gallery

小西紀之「孤独の集団」

作家名:小西紀行/KONISHI Toshiyuki(1980年広島市生まれ/同地在住)
うねるような構図と筆致、深い色彩で抽象化された身体を持つ複数の人物は、作家の幼い頃に撮影された、家族や身近な人物の写真を元に描かれている。親密さを思わせる構図を繰り返し描き、人間同士の関係性について考察する小西は、本展で家族の繋がりが風景として立ち現れるような新作を発表する。

画像クレジット:小西紀之「孤独の集団」展示風景
撮影:加藤健
写真提供:横浜トリエンナーレ組織委員会

宇治野宗輝「プライウッド新地」

作家名:宇治野宗輝/UJINO(1964年東京都生まれ/同地在住)
美術作品の輸送に用いられる大型の木箱をビル群に見立てた《プライウッド新地》は、家電製品や改造されたエレキギターなどが動きや音を発し、光や映像とともに演劇的な空間を現出させる。戦争を挟んで工業化の進んだ20世紀日本の生活環境の中で、物質社会に個人がどう向き合い、いかに接続し、それを再構成できるのかを試みている。母国語ではない英語による語りもまた、均質化する世界とローカルな存在を象徴している。

画像クレジット:宇治野宗輝《プライウッド新地》
撮影:加藤健
写真提供:横浜トリエンナーレ組織委員会

青山悟「時空の歪み―刺繍とモリスと個人史と」

作家名:青山 悟/AOYAMA Satoru(1973年東京都生まれ/同地在住)
ロンドン大学のテキスタイル科で学んだ作家は、イギリスの詩人ウィリアム・モリスのユートピア的社会主義思想と、刺繍というメディアのはらむ女性性に関心を寄せる。画家であった作家の祖父が描いた少女の絵画と、女性政治家の姿を刺繍した自身の作品を背中合わせに展示することによって、社会思想とジェンダーにまつわる孤立と接続が複雑に絡み合う今日のあり様を、鋭く照射している。

画像クレジット:青山悟「時空の歪み―刺繍とモリスと個人史と」展示風景
撮影:加藤健
写真提供:横浜トリエンナーレ組織委員会

開催概要

開催日時:2017年8月4日(金)~11月5日(日) 10:00~18:00(最終入場17:30)
10/27(金)、10/28(土)、10/29(日)、11/2(木)、11/3(金・祝)、11/4(土)は20:30まで開場(最終入場20:00)
※休場日:第2・4木曜日(9/28、10/12、10/26)
問い合わせ先:ハローダイヤル 03-5777-8600

料金:一般 1,800円、大学・専門学校生 1,200円、
高校生 800円、中学生以下無料

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